超音波検査士試験を受ける為には、必ず通る検査実績(20症例)の提出です。
日本超音波医学会のHPの『超音波実績作成の手引き』の必要症例数をみて『C-6 消化管 3症例』をみてこれがネックであきらめていませんか?
実は小児科は検査実績集める隠れチャンスですよ!
成人の場合はCT検査を行なってしまえばエコー検査をすることは無いのですが、放射線被曝のあるCT検査をおこなわない小児にとってはエコーは診断に有用な検査となります。
比較的みつけやすい小児の消化管疾患を2例紹介したいと思います。
【1】腸重積
生後半年〜3歳ぐらいまでの男児に多く突発的に発症します。
大部分が回腸から盲腸に重積し、短軸でターゲットサイン長軸でシャードキドニーサイン(腎臓に似た低エコー腫瘤像)などが見られます。
基本的には高圧浣腸で腸をもどす治療を行います。
【高圧浣腸】
※肛門にチューブを挿入し空気と造影剤を入れて腹圧をかけながら整復する方法
X線TV装置やエコーがあれば出来るので小さい病院やクリニックでも
行う事が出来る治療法
なので腸重積疑えば、エコーで診断→高圧浣腸の流れで治療するので小児科医に
『腸重積疑い来たらエコーやらせてください!』
と頼んでおけば、比較的簡単に見つかると思います。
【2】虫垂炎
比較的に小学校高学年に多くエコーで虫垂腫大や糞石などがみられます。
ガイドライン上は放射線被曝を考慮しエコーを最初にすべきで、エコーで不十分であったり臨床所見と不一致の場合にCT検査をするとなっています。
画像検査のファーストチョイスはエコーなので成人より集めやすいと思います!
ただし、要注意なポイントがあります。
- 小児は思ったほど炎症反応上がらない
- 腹痛などの臨床症状の訴えが少ない
- エコーで虫垂ハッキリせず大丈夫だろうと思うと穿孔して膿瘍形成してた
- 糞石が小さくガスや内容物に見える
なので、小児の場合は画像を複数枚しっかり残しておくとエコー後のCTや手術所見から虫垂炎として検査実績レポート作成時に役立つと思います。
など記載して複数枚ある画像から選んで貼れば上手くレポートまとまると思います。
少ない検査数から消化管疾患を集めるには小児は最適だと思います。
担当医に相談して試しにプローブ当ててみて下さい!!
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